カリビアンポーカー

カリビアンポーカー

あなたも好きかも:雨宮留菜 プロレス
けれど、己自身が裏切られるのが怖いんじゃないという、旨(むね)を異国の神の衣装を身に付けている"ルイ"が言っている時点で、少年は少名毘古那神が言っている事を察した

―――お前にとっての"オッサン"が、誰かに裏切られるって事なのか?―――オレが、もう大己貴命を助けてやれない時に、裏切られるんだ

自分の力ではどうしようも出来ない事に、少名毘古那神という神様は怯えていた

―――多邇具久(たにぐく)、久延毘古(くえびこ)がいなければ、この世界に出てくることも叶わなかった、オレだけど、もし"少名毘古那神"に気がついてくれたのが大己貴命でなければ、オレは"オレ"じゃなかった

―――ああ、そこら辺は"オレ"もよく判るよ

オッサン―――グランドールに見つけて貰えなかったなら、"ルイ"という名前すらなく、この世界で誰にも覚えられることなく、今の年になる前に生涯を終えていたような気すらする

グランドールに拾われる前、少年は、気がついたら異国の青い髪の商人が営む、ならず者の吹き溜まりのよう酒場で"番犬"として、そこにいただけだった

飼い主である青い髪の商人は、不思議と名前をつけず、また周りが"番犬"と呼ぶなかで唯一"野猿(のざる)"という違う呼び方で、やんちゃと表現するには粗暴過ぎる少年を飼っていた

あなたも好きかも:ヒマラヤン スロット
物心をついた頃にはそこで飯を食らって、商人から与えられた小さな"鈍(なまくら)"という短刀を握って、酒場を荒らす輩を、得意の素早さで斬りつけ、追い払っていた

グランドールに拾われる2年前、あの頃は全く判らなかったけれども、商人が 酒場の経営を任せていた奴が"不祥事"を起こしたらしくて、何かの争いがあって、ルイは不意打ちの袋叩きにあい命辛々のところで、商人に助けられる

商人がルイを介抱している所に、今でも経緯は判らないけれど、あの時以来、見たことがない軍服にも似た衣服を身に付けたグランドールがやってきた

あなたも好きかも:スロット 太陽
袋叩きにあって、虚ろな意識の中で治癒術を青い髪の商人が"野猿"にかけながら、グランドールが会話をしているのを僅に覚えている

―――……ヒャハ―、これは"大農家グランドール・マクガフィン殿ではありませんか?それとも本日は―――その小僧、どうするつもりだ

商人の言葉を遮り、質問には答えず、グランドールの低く重い声で商人を威嚇するように尋ねる

―――いえいえ、もう瀕死の野猿ですが、面白いものを背負っていたので、飼っていただけの事ですよ

そう言ったとたん、商人のありったけの魔力で治癒術を注がれたと思った瞬間に、まだ小柄な少年に過ぎなかった身体を、グランドールに向かって投げられた

―――クッ!?投げられた"野猿"のある意味襤褸布(ぼろきれ)のような身体を、グランドールが片腕で掴み取る

"憎々しい"相手から投げられた為か、結構乱暴な受け止め方で、唯一身に付けているズボンの縁を、野猿の身体が地面に激突しないようにつかんでいた